3月4日に第1回定例会(3月議会)における市政一般に関する質問をしました。
新型コロナ対策のため、今回も30分という限られた時間。次年度の予算を議決する議会であり、聞きたいことが山ほどある中で整理整頓に苦労しました。その中で、4月からスタートする1人1台端末環境と、引き続き行政のオンライン手続のハブとなるマイナンバーカードについて質問しました。
以下、質問内容と動画となります。
1 小中学校における1人1台端末環境の運用開始を目前に控え、明確な指針とゴールを
(1)運用方針を確立できているか
ア 実施要項は完成しているか
昨年の議会から質問していた内容。数校に話を伺ったところ指針待ちという雰囲気を感じたので、できるだけ早く配布するようお願いしました。他市町ではすでに配布しているところもあります。
イ 端末の持ち帰りについて
端末持ち帰りについて、2月16日の教育新聞の記事では「文科省は端末の持ち帰りについて、保護者の理解や通信費負担などに配慮した上で、各教委が判断することとしている。」また「チェックリストを示す」としている。津市の考えを伺ったところ、実証実験のようなかたちでモデル校を指定して進めるようである。
記事にもあるが、「勉強に関係ないことには一切使ってはいけない、とするのが本当にプラスかマイナスか、ということも考えなければならない」と。個人的には文房具のように使いこなしてなんぼという感覚でいる。
(2)懸念点について
ア 情報リテラシー教育は必須、現状の方針は
SNSへの対応・セキュリティの面、実施にあたってのモラルなど生徒教員に対して、さまざまなリテラシーが要求されるので、その点を確認。
イ 現場でサイクルを回す補助を担えるか
数校にお話伺った際、GIGAスクール支援員にはかなり助けられたとのコメント。実は次年度(4月から)からは設置しないことになっているのですが、制度のスタートから併走し、どのような現場支援を考えているかの質問。デバイスの問題、運用上の問題等、制度のスタートとともに、種々問題が出ると思うので頑張ってほしいです。
(3)達成するゴールが明確になっているか、分析できているか
GIGAスクール構想で具体的にどのような学習環境の構築を目標にするかは学習指導要領にも示されていたように思う。「一斉授業→個別学習→協働学習」それぞれの目標についての道標をしっかりと持ってほしい。
個人的な意見ですが、一斉授業での活用や今回のコロナ禍におけるリモート授業等まではそれなりに対応できると思っています。本丸である「個別具体的な学習」と「協働学習」についてはスタートダッシュを切れるイメージが湧かない。
以前の質問でも教育支援ツール(津市e-Learningポータル)について質問しましたが、加えて汎用ツール(いわゆるGoogle WorkSpaceのようなグループウェア)の整備を生徒教員に求めたいところです。e-Learningポータルについては教育支援のプラットフォームとして迅速に整備していただき感謝しています。UIとUXの改善と外部サービスの比較を引き続きお願いしていきます。
(4)公教育や私的領域においてICT利用が進む現状を踏まえた上で、いわゆる教育の所得格差についてどう考えるか
教育が所得による影響を受けるとのデータは、いろいろなところで提示されているので割愛するとして、ICT活用が公的にも私的にも拡大するなかで、これらの事象は今後、公教育にどのような影響を及ぼすか。教育長の見解を聞くために質問しました。
また、次回端末の更新時には国から補助が同額出るとは限らないという点を踏まえると、更新の目安である5年をひとつの目安として結果を出さなければいけないと思います。あわせて、現時点からBYOD(Bring Your Own Device = 個人所有の端末の学校での利用)の準備をすすめるべきだと考えます。実際に、BYODをすすめるとなると、保護者の方をはじめ多くの方のご理解をいただかないといけない。いずれにせよ、1人1台端末環境を経て、公教育の環境が飛躍的に充実した、個性に応じた学習がはかれるようになったと評価されるよう実施に努めていただきたい。
2 マイナンバーカードの申請・普及状況と展開について
(1)普及率向上に向けた取組について
まず、津市の現在の申請率、普及率はどうかを聞きました。一昨年、カード使用による証明書等のコンビニ交付について質問をした際は14%程度だったと記憶しているので、約2年でそれなりに伸びたことになります。この1年の伸びが最大となったとのことは、マイナポイント還元や広報周知による影響だと理解していますが、足元でマイナポイント還元の期間延長が決まり、上昇基調の今がチャンスだと思う。
ザイアンスの法則、いわゆる単純接触効果はヒトだけでなくモノにも当てはまる。コロナ禍の現在、なかなか難しいことは理解の上、都城市での取り組みのように、とにかく露出を増やし申請につなげてほしい。保険証利用が開始となり、将来的には免許証との併用も可能予定であることも周知を。
(2)デジタルサービスの展開について
マイナンバーカードをハブとするデジタルサービスはマイナポータルからのオンライン手続や子育てワンストップサービスなど様々なものがある。外部サービスにつなぐこともできる。基幹システムにタッチしない範囲で?自治体が独自にサービスを展開することも可能で、「卵が先か鶏が先か」ではないが、あらゆる利便性向上の手段を考えていくべき。
総務財政委員会
本年度、総務財政委員会の副委員長を務めることになりました。数点質問。追加提出された議案47条、今回の特定自治会の問題に対する内部統制室設置の条例については多数意見が出て、継続審査という結論に。その後、本会議で継続審査が認められました。